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金曜日, 12月 08, 2006

ワークショップ終了

12月2、3日に武蔵工業大学環境情報学部(横浜キャンパス)で行なわれたISCAR, Japan主催の「ポスト状況論:学習環境と情報デザインへのアプローチ」のワークショップは、盛会のうちに、無事終了しました。まだ、ちゃんとは数えていないですが、100名ほどの参加があったと思います。

参加して頂いた皆様、ありがとうございました。また、企画、運営、展示に関わった横国、武蔵工大の学生、院生の皆様ご苦労様でした。さらに、発表、コメント頂いた皆様、ありがとうございました。

今回は、学生、院生の研究展示とワークショップの組み合わせの企画でしたが、盛りだくさんすぎたなど反省点はいくつかありますが、様々な研究やテーマへのアクセスを可能にしたという点で、大筋で、次回以降につながる展望を得ることができたと思います。

次回以降は、もう少し参加大学を増やしつつ、より多様な展開をめざしたいと思います。

ワークショップの内容については、また、おいおいまとめて行く予定です。

金曜日, 11月 10, 2006

「ポスト状況論:学習環境と情報デザインへのアプローチ」ワークショップのご案内(公式版)

 12月2日(土曜日)に、ISCAR, Japan主催の「ポスト状況論:学習環境と情報デザインへのアプローチ」をテーマにするワークショプを行います。このワークショップでは、学習環境や情報のデザインのための観点、実際のデザインの方法を具体的なデザインを紹介しながら模索します。

 また、同時に、12月2日、3日に学生、院生などの研究展示も行います。
関心ある方は、ぜひご参加ください。学生展示は、フィールドワーク研究、情報デザイン研究、学習研究などのテーマで横浜国大、武蔵工大あわせ50件近くの展示を予定しています。

 参加ご希望の方はご氏名、懇親会参加、不参加をご記入の上、11月20日までに上野までメールでお知らせ下さい。ワークショップ参加費は無料、懇親会参加費は一般2000円、学生・院生1000円です。

上野直樹
武蔵工業大学環境情報学部
nueno@yc.musashi-tech.ac.jp

ISCAR, Japanワークショップ・サイトは以下です。今後、このワークショップ関連のお知らせ、資料、議論などは、このサイトに掲載します。

http://iscar-japan-workshop.blogspot.com/

ワークショップなどの日時、場所、プログラム、発表要旨は以下の通りです。
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日時
ワークショップ:12月2日(土)午後1時半〜6時半
研究展示:12月2日(土), 12月3日(日)午後1時〜5時

場所 
ワークショップ 武蔵工業大学環境情報学部 3号館2階32A教室
研究展示 武蔵工業大学環境情報学部 4号館2階カフェ
懇親会 武蔵工業大学環境情報学部 4号館2階カフェ

アクセス
http://www.yc.musashi-tech.ac.jp/top/access.html
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ワークショップ・プログラム

○企画の趣旨と全体のアウトライン紹介 1:30-2:00
上野直樹(武蔵工業大学環境情報学部)

○サブカルチャーのハイブリッドなデザイン 2:00-3:00
司会 有元典文(横浜国立大学教育人間科学部)
コメント 有元典文(横浜国立大学教育人間科学部)
     茂呂雄二(筑波大学心理学系) 

土橋臣吾(武蔵工業大学環境情報学部)
「集合体としてのユーザー、ヘビーユースというふるまい」

インターネットのヘビーユーザーへのインタビュー調査を通じて、メディアを使えるということがどのようなことなのかをアクター・ネットワーク理論的な観点から考える。結論的には、ユーザーという存在が個人という概念を超えた集合体/態であることが示され、そうした視点からユーザー・エージェンシーのデザインという新たな論点を提示する。

岡部大介(慶應義塾大学政策・メディア研究科)・宮本千尋(横浜国立大学教育人間科学部)
「ハイブリッドな集合体としての「オタク」」

「オタク」という社会的現実は彼らの参加に先だってある。その「オタク」であることの本質は、人工物、実践等の細部の集合に宿る。本質とは具体的なディテールなのだ。彼らは、自分自身がいかなる「オタク」であるかを、様々なカテゴリや他者、人工物、過去の自分などとの交渉を通して可視にする。ここでは、「オタク」が自分自身について語る場面に着目し、ハイブリッドな集合体(hybrid collectives)として の彼らの日常的な実践を記述する。

○休憩 300-3:30

○ 実践やネットワークに埋め込まれた情報デザイン 3:30-5:00
司会 有元典文(横浜国立大学教育人間科学部)
コメント 山崎 真湖人(アドビ システムズ(株))
     植村朋弘(多摩美術大学造形表現学部)

野々山 正章、澤田 浩二、斉藤 謙介(武蔵工業大学環境情報学部)
「多層的な知識、関心を表現するドキュメントのデザイン」

コミュニティやネットワークの中でドキュメントは用いられ、多視点
的かつ多層的な知識や関心を表現している。このドキュメントのデザインをネットワークのデザインとして捉え、そのモノのみのデザインを超えた、ネットワークの表象としてのデザインを目指し、ツーリング、アマチュアミュージシャン、ゼミなどの具体的な実践に即して、ドキュメントのデザインを試みた。

天笠邦一(あまがさくにかず)(慶応義塾大学政策・メディア研究科)

「カメラ付ケータイを利用したワークショップにおける生活者の主体的『まち』構築の試み」
本研究では、カメラ付ケータイを介した現実空間の文節化とそのWEB上の地図へのマッピング・分類を行うワークショップを通じて、生活者が主体的・実践的に「まち」の見え方を構築するその可能性を論じる。Lynchによる"Juxtaposition"のコンセプトを援用し、カメラ付ケータイにより生成されるイメージによる「現実」の構築とその交換による地域社会への参加のデザインを模索するものである

真行寺由郎(武蔵工業大学環境情報学部)
「時間のエコロジー〜学生間の情報エコロジーをつなぐツールとしてのスケジューラのデザイン〜」

 この研究では、特定の活動に焦点を当て、時間に関する人工物のデザインを通して活動のデザインを行う。また、その活動を取り巻く人工物の配置を調査分析し、時間に関する情報エコロジーを明らかにする。

○休憩 5:00-5:30

○ 学習環境のデザイン 5:30-6:30
司会 茂呂雄二(筑波大学心理学系)
コメント 有元典文(横浜国立大学教育人間科学部)
山崎 真湖人(アドビ システムズ(株))

加藤 浩(NIME / メディア教育開発センター)

「協調学習環境における創発的分業のデザイン」
本講演では、制度的分業とは別に、人々が相互行為的に分業を組織化し、維持・再編する行為を創発的分業と呼び、創発的分業を支援する学習環境が豊富な学習機会を提供する場として重要であることを主張したい。具体的には、学生が対面でCSCLソフトを使って協働作業している場面を分析して、そこで創発的分業がどのようにして達成されているかを明らかにし、それが成立するための要件を考察する。

小池星多(武蔵工業大学環境情報学部)
「ネットワークとしてのロボットのデザイン」

研究室では、人間とコミュニケーションできるロボットをプログラムして幼稚園に持ち込み、幼稚園の活動の中でロボットをデザインする実践を行っている。ロボットとセットで幼稚園に入り込んだ私達研究室のコミュニティと、幼稚園教員のコミュニティとのネットワーキングの変容が、ロボットというテクノロジーの幼稚園での価値や地位を変容させる。さらに、ロボットのデザインとは、そのもののデザインではなく、教員、学生、ロボットのメーカー、園児、父母との多様な社会的ネットワーキングのデザインである。ここでは、学習環境のデザインをこのようなネットワークとしてのロボットのデザインを通して行なう事例を紹介する。

○ 懇親会 6:45-8:45

水曜日, 10月 25, 2006

「ポスト状況論:学習環境と情報デザインへのアプローチ」ワークショップのご案内(速報2)

12月2日(土曜日)に、ISCAR, Japan主催の「ポスト状況論:学習環境と情報デザインへのアプローチ」をテーマにするワークショプを行います。このワークショップでは、学習環境や情報のデザインのための観点、実際のデザインの方法を具体的なデザインを紹介しながら模索します。

 また、同時に、12月2日、3日に学生、院生などの研究展示も行います。さらに詳細な情報は、後日、連絡致します。

関心ある方は、ぜひご参加ください。

上野直樹
武蔵工業大学環境情報学部


ISCAR, Japan関連サイトは以下です。今後、このワークショップ関連のお知らせ、資料、議論などは、このサイトに掲載します。
ISCAR, Japanブログ


ワークショップなどの日時、場所、プログラム、発表要旨は以下の通りです。
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日時 
ワークショップ:12月2日(土)午後1時半〜6時半
研究展示:12月2日(土), 12月3日(日)午後1時〜5時

場所 
ワークショップ 武蔵工業大学環境情報学部 3号館2階32A教室
研究展示 武蔵工業大学環境情報学部 4号館2階カフェ

アクセス
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ワークショップ・プログラム

○ 司会、コメント
茂呂雄二(筑波大学心理学系)
有元典文(横浜国立大学教育人間科学部)他

○企画の趣旨と全体のアウトライン紹介
上野直樹(武蔵工業大学環境情報学部)


○サブカルチャーのデザイン

土橋信吾(武蔵工業大学環境情報学部)
「集合体としてのユーザー、ヘビーユースというふるまい」

インターネットのヘビーユーザーへのインタビュー調査を通じて、メディアを使えるということがどのようなことなのかをアクター・ネットワーク理論的な観点から考える。結論的には、ユーザーという存在が個人という概念を超えた集合体/態であることが示され、そうした視点からユーザー・エージェンシーのデザインという新たな論点を提示する。

岡部大介(慶應義塾大学政策・メディア研究科)・宮本千尋(横浜国立大学教育人間科学部)
「ハイブリッドな集合体としての「オタク」」

「オタク」という社会的現実は彼らの参加に先だってある。その「オタク」であることの本質は、人工物、実践等の細部の集合に宿る。本質とは具体的なディテールなのだ。彼らは、自分自身がいかなる「オタク」であるかを、様々なカテゴリや他者、人工物、過去の自分などとの交渉を通して可視にする。ここでは、「オタク」が自分自身について語る場面に着目し、ハイブリッドな集合体(hybrid collectives)として の彼らの日常的な実践を記述する。

○実践やネットワークに埋め込まれた情報デザイン

天笠邦一(あまがさくにかず)(慶応義塾大学政策・メディア研究科)

「カメラ付ケータイを利用したワークショップにおける生活者の主体的『まち』構築の試み」
本研究では、カメラ付ケータイを介した現実空間の文節化とそのWEB上の地図へのマッピング・分類を行うワークショップを通じて、生活者が主体的・実践的に「まち」の見え方を構築するその可能性を論じる。Lynchによる"Juxtaposition"のコンセプトを援用し、カメラ付ケータイにより生成されるイメージによる「現実」の構築とその交換による地域社会への参加のデザインを模索するものである


野々山 正章、澤田 浩二、斉藤 謙介(武蔵工業大学環境情報学部)
「多層的な知識、関心を表現するドキュメントのデザイン」

コミュニティやネットワークの中でドキュメントは用いられ、多視点
的かつ多層的な知識や関心を表現している。このドキュメントのデザインをネットワークのデザインとして捉え、そのモノのみのデザインを超えた、ネットワークの表象としてのデザインを目指し、ツーリング、アマチュアミュージシャン、ゼミなどの具体的な実践に即して、ドキュメントのデザインを試みた。


真行寺由郎(武蔵工業大学環境情報学部)
「時間のエコロジー〜学生間の情報エコロジーをつなぐツールとしてのスケジューラのデザイン〜」
 この研究では、特定の活動に焦点を当て、時間に関する人工物のデザインを通して活動のデザインを行う。また、その活動を取り巻く人工物の配置を調査分析し、時間に関する情報エコロジーを明らかにする。

○ 学習環境のデザイン

加藤 浩(NIME / メディア教育開発センター)

「協調学習環境における創発的分業のデザイン」
本講演では、制度的分業とは別に、人々が相互行為的に分業を組織化し、維持・再編する行為を創発的分業と呼び、創発的分業を支援する学習環境が豊富な学習機会を提供する場として重要であることを主張したい。具体的には、学生が対面でCSCLソフトを使って協働作業している場面を分析して、そこで創発的分業がどのようにして達成されているかを明らかにし、それが成立するための要件を考察する。

小池星多(武蔵工業大学環境情報学部)
「ネットワークとしてのロボットのデザイン」

研究室では、人間とコミュニケーションできるロボットをプログラムして幼稚園に持ち込み、幼稚園の活動の中でロボットをデザインする実践を行っている。ロボットとセットで幼稚園に入り込んだ私達研究室のコミュニティと、幼稚園教員のコミュニティとのネットワーキングの変容が、ロボットというテクノロジーの幼稚園での価値や地位を変容させる。さらに、ロボットのデザインとは、そのもののデザインではなく、教員、学生、ロボットのメーカー、園児、父母との多様な社会的ネットワーキングのデザインである。ここでは、学習環境のデザインをこのようなネットワークとしてのロボットのデザインを通して行なう事例を紹介する。

木曜日, 7月 13, 2006

状況論とインタフェエース論の違い2

あらためて、状況論とインタフェース論の違いについて整理してみることにしよう。

・インタフェース論

日常のものの扱い方、道具の使い方を参考にしてシステムの上でそういうものを再現しようとする。そういう目的で、そういうセンスで日常を見る。

ひらたく言えば、アナログ的に使えるインタフェースの実現をめざす。逆に、そういうレベルで日常、現実を見ようとする。

ここにあるのは、日常をデジタルに載せよう、載せたいという発想。「もの世界わかりやすいじゃん、それなら、デジタル世界もものっぽくすればわかりやすい。」

活動の流れをみたり、活動の中で用いられる様々な人工物の連携を考えて新しい人工物をデザインしようということではない。

ひどい場合は、字ではなく絵にしたらいいという発想になる。

・情報デザイン

基本的には、インタフェース論にのっかったもの。デジタルにせよ、図による表現にせよ、孤立したインタフェースを作ることが目的。もの世界をデジタルに載せようという志向性。

リアルな世界のアナログ的な側面をシステムに載せようという発想は、偶然出てきたものではない。

世界のアナログ的な写しをデジタル世界に作ろうという一種の表象主義とも言える。

・状況論      

例えば、世界は、どのように、どのような人工物によって誰によって可視化されているか。どのような実践や社会組織の中でそういうことが行なわれているかということに関心がある。
        
活動の流れを見た上で、人工物をどのように再デザイン可能なのかを問う。

様々な人工物、リソースが、どのように連携して使われているか、一つを動かすと、全体がどのように再編されるのかを見る。

あるいは、ある活動の中における人々、知識、もの相互のアクセスの構造のデザインに関心がある。(こういう関心が、web2.0の技術への関心につながってくる。)

この観点からすれば、人工物のデザインとは、世界の写しを作るのではなく、世界や環境の一部を作るということ。
         
日常を見るという観点が、インタフェース論とは根本的に異なっている。

アナログでかっこよく表現することが目的ではない。状況論からすれば、ときには、シンプルな記号のリストが、もっともよい人工物になりうる。なぜなら、人工物は、一つで完結しているものではないから。

水曜日, 7月 12, 2006

状況論とインタフェース論の違い1

状況論とインタフェース論は人工物のデザインというとき、全く異なったことに焦点を当てる。

インタフェース研究は、ノーマンに代表されるように、システムを操作する際の表層的なわかりやすさ、使いやすさを研究、デザインしてきた。システムの操作系のアナログ化、デジタル的な対象の”直接操作”を可能にするデザインなどは、すべてこういう観点からなされている。

こうした観点の背景にある理論はシンプルだ。要するに日常の認知系、知覚系に自然にフィットする人工物こそが、いいデザインということになる。あるいは、日常のアナログな行為を、システム上でも実現させることが、インタフェースのデザインの目的になる。

しかし、日常の認知系、知覚系とは何か。抽象的に、かつ、一般的にそのようなものが定義できるだろうか。

あるいは、日常の行為をアナログというようなレベルで捕らえるような観点で、実践的に使えるデザインができるだろうか?

こういうインタフェースの発想の極限が以下にあるようなものだ。

三次元GUI

一言で言えば、こうした発想は、実践全体を見るとか、活動の社会性、多層的なリソースの関連付けた使用を見ていこうという発想が全くない。

もちろん、インタフェース研究が日常の行為を見ないというわけではない。問題は、見る際の観点だ。彼らが見ることは、素朴なアナログ的な認知、行為といったことに切り詰められている。

上のビデオの事例は典型的だ。つまり、日常の活動の観察が、アナログ的に書類を積み重ねるとか、まとめるとかそういうレベルにとどまっている。

し かし、人々は、意味なく書類を積み重ねるわけではない。なんらかの仕事があったり、仕事上、何物かへのアクセスを容易にするというような中で書類を積み重 ねている。要するに、書類を整理することの背景には、活動の流れがあるはずなのだ。ポイントは、ものをアナログ的に扱うかどうか、コンピュータを使う行為 か、使わない行為か、あちら側とこちら側という問題ではない。実践の中では、こうしたものは、すべて連関し、連続したものなのだ。

このように考えるとき、情報デザインのテーマは、インタフェースのデザインということを大きく超えたものになる。あるいは、従来とは、根本的に異なった軸に焦点を当てることを可能にする。